タイ現地採用にとってのプロビデントファンド(退職金積立制度)の重要性

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今年に入ってから、タイで現地採用として働きたいという方からの問い合わせが急増している。どこかの誰かが「円安によってタイの現地採用の日本人最低給与(5万バーツ)が日本の新卒初任給の平均を超えた」とか変なことを言っていたからだろうかw

ちなみによく頂く質問に関しては別エントリーで一度まとめてみようと思う。

今回は、実際にタイ現地採用として複数企業から内定が出た方より、待遇面・福利厚生面に関していただいた質問の事例の中で、特にプロビデントファンド有り・無しにおける差に関して少々突っ込んで書いてみる。

プロビデントファンドって何?という方はまずはこちらをご覧ください。

タイ現地採用の2大福利厚生その2、プロビデントファンド(退職金積立制度)
民間医療保険への加入と並ぶタイ現地採用の2大福利厚生のもう1つ、プロビデントファンド。退職金積立制度という言い方をし...

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プロビデントファンドに加入している企業とそうでない企業の差

まずこれだけははっきり言えます。

長く勤めれば勤めるほど生涯賃金にかなり大きな差が出る!

例えば、プロビデントファンドに加入しているA社とそうでないB社でそれぞれ20年間、在籍期間中の平均給与が10万バーツで働いた場合、毎月の拠出 額を給与の5%とすると、企業側拠出分として10万バーツ×5%×12ヶ月×20年=120万バーツの差が出る。これに毎年のファンド運用益(2~3%程度、無税。運用成績が良いファンドだともっと!)がプラスされ、さらに自己拠出分は所得税控除の対象となるので、もう100万バーツくらい上乗せされて実際の差は220万バーツくらいとなるはずだ。(※自己拠出分の120万バーツに関しては手出しとなるのでプロビデントファンドの加入有無による差にはならない)

退職時には、プロビデントファンドの企業側拠出分(120万バーツ)+自己拠出分(120万バーツ)+運用益(70万バーツと仮定)+解雇手当金(150万バーツ、※)=合計460万バーツ。退職金としては日本の大手企業には全然敵わないと思うけど、下手な中小企業よりは全然貰えるんじゃないだろうか。

※タイの場合、定年による会社都合解雇扱いになるため解雇手当金が出る。10年以上働いていたら確か最終月の給与の10ヶ月分だったと思います。ここでは退職月の最終給与を15万バーツとして計算しました。

またこれはあくまでも私の主観と私が知っている範囲でのことだが、プロビデントファンドに加入している企業はそうでない企業と比較して、医療保険や各種手当等、その他の福利厚生についても手厚い場合が多いように思える。プロビデンファントファンドの加入有無は、企業が従業員をより大切に扱っているかどうかの1つの判断基準として考えてもよいかもしれない。

例えば2社以上の企業から内定を頂いたとして、給与とプロビデントファンド有無以外で待遇がほぼ互角の場合、給与差が5,000~7,000バーツ程度であれば、(企業側拠出分が5%と仮定して)プロビデントファンドに加入してくれる企業のほうが総合的な待遇はよくなる場合が多いと思う。(もちろん初任給とボーナス支給額、毎年の昇給額の多寡によりけりなので最終判断は慎重に。。)

2社ともプロビデントファンドに加入しているが企業側拠出額(%)が異なる

次に、内定を貰った企業が2社ともプロビデントファンドに加入している場合で、企業側拠出額の割合が異なる場合。

例えばA社が3%、B社が5%だった場合、ざっと計算してみたがA社の給与の方が3,000~4,000バーツ以上高い場合にはA社の方が待遇は良くなるケースが多そうだ。逆に差が3,000バーツ以内だとプロビデントファンドの企業側拠出分が高いB社の方が良さそう。(※何度も言いますが初任給とボーナス支給額、毎年の昇給額の多寡によりけりなので最終判断はくれぐれも慎重に。。。)

私が知る限り、企業側拠出分が5%というのは一般的で、3%というのは若干見劣りするイメージ。逆に7%とか、10%あれば待遇面はかなり良いと考えて間違いない。タイにある英国系某通信社の現地法人で勤務している知人によると、なんとプロビデントファンドの企業側拠出分は制度上マックスの15%とのこと。これは本当に超高待遇!給与、ボーナス支給額もかなり高いうえ、さらに色々な手当てもある。もちろん残業無しの超ホワイト企業だ。羨ましい限りである。もちろん業績の悪い社員の解雇は日常的に行われている模様ではあるが。

ちなみに上記の平均及び最高モデルケースにおけるプロビデントファンドの企業側拠出額(A社:5%、B社:15%)以外がまったく同じ条件として、勤務期間20年、在籍期間中の平均給与が10万バーツ、年間ファンド運用益2.5%としてそれぞれ計算してみると、、、


A社(5%)

企業側拠出分 10万バーツ×5%×12ヶ月×20年=120万バーツ
ファンド運用益 70万バーツ
所得税控除分 10万バーツ×5%×12ヶ月×25%×20年=30万バーツ

合計は220万バーツ


B社(15%)

企業側拠出分 10万バーツ×15%×12ヶ月×20年=360万バーツ
ファンド運用益 210万バーツ
所得税控除分 10万バーツ×15%×12ヶ月×25%×20年=90万バーツ

合計はなんと660万バーツwww

当たり前だけどA社の3倍w B社の場合、自己拠出分(360万バーツ)と解雇手当金(150万バーツ)を入れると退職金はなんと1080万バーツwwww 皮算用楽しいwwwww

※上記皮算用のファンド運用益分にあたる積立型複利計算にはこちらのサイトを用いました。http://keisan.casio.jp/exec/system/1254841870

と、上記はあくまでただの皮算用ですので無視してもらうとして、要は何が言いたかったかというとプロビデントファンドを軽視しないほうがいいですよってことです。特にタイに進出したばかりの企業だと、この制度を導入していない(知らない?)ところも少なくないです。就職活動の際には頭の片隅に置いておいて、待遇を詰める段階でプロビデントファンド加入有無と企業側拠出分の割合は絶対に確認すべきです。

但しこういった細かい話はあくまでも内定後にしましょう。

私も業務の一環で採用面接を担当することがありますが、いきなりガツガツ待遇ばかり、しかもかなり細かい話について質問されると当然印象は良くないですw 面接官が総務・人事系以外の駐在員だったらほぼ100%知らないでしょう。最低でも総務・人事系の方との面接の際、できれば内定後に人材紹介会社経由で確認してもらうのが確実かと思います。

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コメント

  1. […] ※プロビデントファンドは日本人には聞き慣れない制度ですが、タイの現地採用としては働く際には大変重要な制度です。Natsuさんという方のブログに分かりすい記事がありました。 http://thaidehataraku.com/salary/provident-fund02 […]

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