これまでLTF(Long Term Equity Fund)に関する記事はいろいろと書いてきましたが、今回は最低保有期間を満了したLTFの売却の仕方についてお話したいと思います。LTFとは何ぞや、またはLTF購入についての情報はよく見かけるのですが、LTFの売却についての情報ってほとんどなかったと思うので少しでも参考になれば幸いです。
LTFに関するこれまでの記事はこちらを参考ください。
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LTF売却時に必要なもの
LTF売却時に必要となるものは以下のとおりです。
・(必須)パスポート原本
・(必須)LTF口座の通帳
・普通預金口座の通帳
→LTF購入時に登録した口座以外に振り込みを希望する場合のみ
なお、LTF購入時に使用したパスポートと現在有効なパスポートが異なる場合には、IDが変更になっていますので旧パスポートも持参する必要があります。
もちろんパスポート更新後にすでに銀行への届出を終えている場合には新パスポートのみでOKです。
またLTFの売却金を購入時に登録した口座以外の口座での受取を希望する場合には、その希望口座の通帳も合わせて持参しましょう。
LTF購入先の銀行へ行く
上記のものを揃えたら、まずは自分がLTFを購入した銀行に行きましょう。電話やメールでの売却はできませんので必ず購入先の銀行へ行く必要があります。支店はどこでもOKです。ID変更のように購入した支店でしか受け付けないといったことはありません。
銀行に着いたら大抵の支店には番号札取りのお姉さんがいますので、LTFを売却しに来た旨を伝えれば該当のキュー番号を渡してくれます。
売却したいファンド名とユニット数を伝える
番号を呼ばれたら該当窓口に向かいます。普通の窓口カウンターとは違い椅子が用意されているデスクに呼ばれると思います。
※以下、私がLTFを保有している某銀行での流れになります。他行でもそんなに違いはないと思います。
パスポートとLTF口座の通帳を渡し、LTFを売却したい旨を伝えます。この時点では特にファンド名や売却希望ユニット数を伝える必要はありません。担当者が専用システムを使い、本日時点で売却可能なファンド、ユニット数を調べて紙に印刷してくれますので、それを見て売却希望のファンドとユニット数を伝えます。
ちなみに購入から数えで5年(2016年購入分からは数えで7年)経過していない場合はそもそも売ることができませんのでこの紙に記載もされません。記載されているのはあくまでも本日時点で売却可能な(最低保有期間を満了した)分に限られます。
ですので保有期間を満了する前に間違えて売却してしまい、あとになって税務署から追徴課税されるという心配はなさそうです。
売却単価はどのように決まるの?
LTFのユニット当たりの資産価値はNAV(Net Asset Value)と呼ばれてる値で決まります。あまり馴染みの無い用語ですが株で言うところの1株いくら?と同じと思っていいです。
NAVは各銀行のWebサイトで簡単に確認できます。”Redemption Price”とか”Bid Price”とか書かれているところが売却単価になります。Webサイトに表示されているのは1営業日前のものになります。
ちなみにLTFの売却ってSellではなくRedeemを使うんですね。初めて知りました。
担当者曰く、15:30以降の申し込みだと適用されるNAVは翌営業日の値が適用されるとのこと。そしてその翌営業日のNAVを知ることができるのは翌々営業日ということになります。
申し込んだ日の価格で売却できるわけではないということだけはご注意下さい。
売却益に税金はかかるの?
株では売却した際に利益があった場合、その売却益に対して予め定められた税金がかかります。しかしLTFには売却益に一切の税金はかかりません。(2016年8月現在)
購入翌年は所得税が還付され、ファンドによっては毎年2-5%程度の配当金(これには税金が10%課税されます)が貰え、さらに売却益は非課税!うまく利用すればかなり割りのいい金融商品ではないでしょうか。
LTFを売却したお金はいつごろ、どうやって受け取るの?
LTFを売却したら、その3-4営業日後に登録済み銀行口座に振り込まれます。(銀行によって多少前後する可能性あり)
5年も前のことですでに忘れている人もいるかもしれませんが、登録済み銀行口座とはLTF購入時に申込用紙に記載した口座です。別に覚えてなくても銀行で教えてくれます。大抵の人はLTFを購入した銀行の普通預金口座だと思いますが、他行の口座を登録することもできますので売却時に念のために確認してみてもいいかもしれません。
ちなみにこの口座を変更したい場合、売却時に変更届けを出すことも可能です。その場合、変更希望の口座通帳が必要となりますので忘れず持参するようにしましょう。
購入時と同じでとても簡単です。分からなければ担当者が丁寧に教えてくれますのでご安心を。
以上、LTFの売却の仕方、というか流れでした!
コメント
貴重な情報ありがとうございます。ひとつご質問ですが、駐在員でLTFを購入し、最低保有期間満了より前に帰国となった場合でもLTFをそのまま持ち続けることは可能でしょうか。例えば5年(もしくは7年)が経過し、銀行に売却に訪れる際にVISAやワークパーミットを提示する必要はあるのでしょうか。もしご存知でしたら教えていただけると幸いです。
石井さん
コメントいただきましてありがとうございます。
帰国後も口座さえそのままでしたら保有し続けることは可能ですよ。
売却の際にはパスポートと通帳だけで、ワークパーミットは不要ですので大丈夫です。
ただし銀行ごとで違いはあるかもしれませんので念のためにLTFをお持ちの銀行窓口で
聞いてみたほうがよいかもしれませんね。
ご返答ありがとうございます。とても参考になりました。
Natsuさん、お久しぶりです。
保有期間が7年に延長されたことでリスク回避の目的もあって僕も今年から配当付きのLTFを購入しています。やっぱ7年は長いですね。
LTFも15%限度一杯まで購入するのでそれを超える分はRMFを購入しますがもう数年するとRMFの方がLTFより保有期間が短くて済む年齢になってしまいます。
ちなみに一度口座作ってしまえばそこから先はインターネットで売買できる銀行もありますよ。(基本殆どそうではないかと思います)
8月にはOTOP製品の購入で税金控除の措置がありましたが欲しい品物がまったくなかったのでパスでした。
昨年の様にまた今年も年末になんらかの税金控除措置があるといいですね。
いけさん
こんばんは。7年は長いですよね。。。
インターネットで売買できるんですね。LTF所持している銀行の行員にもう一度聞いてみようとおもいます。
今年も何らかの税控除措置、大歓迎です!^^